被災地支援で、氷見市役所に行って来ました。
こんにちは。広報・ブランディング推進室です。
いつも富山県公式noteをご覧いただきありがとうございます。
元日を襲った能登半島地震から間もなく1ヶ月。県内でも多数の住家被害をはじめ、大きな被害が発生しています。被害に遭われた皆様には、心からお見舞いを申し上げます。
全国の自治体職員が被災地へ駆けつけ支援活動を行う中、富山県庁も、消防隊や福祉医療チーム、事務職員の派遣等の人的支援を行っています。
広報・ブランディング推進室からは、1月21日〜27日の1週間、氷見市役所に応援職員を派遣しました。
氷見市役所に到着
市役所へ向かう道中、いわきナンバーの消防団の車を発見。全国各地からの温かい支援に、改めて感謝申し上げます。
消防団の車とともに市役所に到着。中に入ると、1階廊下の床にはヒビが。2階でも天井が一部破損するなど、被害の大きさを物語っています。
今回私たちが担当したのは、住宅の応急修繕に関する受付業務。危険なブロック塀の撤去・新設や、引き続き自宅に住むための修理を行った際に利用できる制度について案内しました。
受付では相談に来られた住民の皆さんのお話を伺い、対象になる補助金や申請の流れを説明したり、申請書を一緒に作成したりします。
慣れない窓口業務にはじめは緊張しましたが、市職員の方に教えていただきながら対応しました。
ご自身も被災され大変な状況の中、休みなく働かれている市役所職員の皆さんには本当に頭が上がりません。
住民の方とお話して
私たちが応援に行った期間は、1日40名前後の方が窓口にいらっしゃいました。
「こんなに酷い状態になってしまいました…」と、柱が傾き、物が散乱した家の中の写真を見せてくださった方。多額の修理の見積書を手に、「これからどう生活していけば良いのか…」と涙目で語る方。
そんな皆さんに何と声をかけてよいか分からず、頷きながらお話を聞くのが精一杯でした。「被災者の皆さんに寄り添った支援」と言うのは簡単ですが、その難しさと自分の力不足を痛感しました。
また、私たち県庁職員も「現場主義の徹底」を目指している中、県民の皆さんの声に耳を傾けるということがどういうことか、なんとなく理解できたような気がします。
今回の地震広報においては、現場をあまり知らない私たちが、被災者の方が本当に必要としている情報を届けられているのだろうか、果たして被災者の皆さんに寄り添っていると言えるのだろうか、とモヤモヤする日々でしたが、市役所での勤務を経験し、対面で直接お話することが、現場を理解する一番の近道だと実感しました。
どんな業務にも、「業務の先には県民の皆さんの生活がある」という事実を忘れてはいけないなと感じた1日でした。
復旧と復興は違う
「避難所は全て閉鎖」「水道全面復旧」という報道を見聞きし、どこかで復興は近いと思っていた自分がいましたが、被災者の皆さんの声を聞き、ライフラインの復旧や住宅修繕はあくまで「復旧」であって、「復興」ではない、本当の復興はこれからだということを痛感しました。
震災から間もなく1ヶ月。社会や行政にとっては節目かもしれませんが、被災者の皆さんの悲しみや心の傷に境界線はありません。
今後、被災者の皆さんの心の復興に寄り添うことこそ、行政の役割だと胸に刻みたいと思います。
おわりに
この季節、氷見市役所の入り口では「ひみ寒ぶり」の漁獲量が毎日更新されています。
復興の兆しが広がっている一方、観光面では大きな打撃を受けています。県外からも多くの方が訪れ、氷見の味覚に舌鼓を打つ日が早く戻ってきますように。県民の皆さんに、一日も早く平穏な日常が戻ってきますように。
微力ながら、私にできることをやっていこうという思いを新たにした1日でした。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
文:広報・ブランディング推進室 高松